キュービクルは、工場や建屋における電力供給の安定性を支える高圧受電設備です。しかし、設置環境に応じた対策を講じなければ、劣化やトラブルのリスクが高まります。特に海岸部、寒冷地・降雪地域、山間部では、それぞれの条件に適した保護対策を行うことが、キュービクルの耐久性と性能を維持するために重要です。
海岸部では、塩分を含む湿気や海風がキュービクルの金属部分に付着し、腐食が進行しやすい環境です。海岸に近い場所では特に塩害リスクが高く、外装や内部部品が腐食することで安全性や耐久性が損なわれる可能性があります。
耐塩塗装は、塩害が予想される地域でキュービクルを保護する基本的な措置です。エポキシ系塗料やウレタン系塗料を使用し、塩分や湿気の付着を遮断することで腐食の進行を防ぎます。この仕様は、海岸部での標準的な対策として広く採用されています。
塩害が特に厳しい環境では、重耐塩塗装が必要です。この塗装では、亜鉛メッキ処理やフッ素樹脂系の特殊塗料を用いて塗膜を厚くし、防錆性能をさらに強化します。重耐塩塗装を施すことで、塩分や湿気の侵入が長期間防がれ、設備のメンテナンスコストを削減できます。
寒冷地や降雪地域では、積雪や低温による影響がキュービクルの動作に問題を引き起こす可能性があります。特に積雪がキュービクルの屋根や通気口に積もることで、雪解け水の浸水や通気不良が発生し、内部温度が上昇するリスクがあります。
防雪カバーは、雪や吹き込みによるトラブルを防ぐために設置される保護設備です。次のような特長があります:
山間部では、小動物や昆虫の侵入がキュービクルにダメージを与える可能性があります。これらの侵入を防ぐための対策が必要です。
防虫網は、小動物や虫が通気口やケーブル導入口を通じてキュービクル内部に侵入するのを防ぎます。通気性を確保しながら侵入をブロックするため、以下の仕様が推奨されます:
これらの対策を講じることで、設置環境の厳しい条件下でもキュービクルの耐久性と安全性を保つことが可能です。海岸部、寒冷地・降雪地域、山間部といった特殊環境における具体的な対策を行うことで、安定した電力供給と設備寿命の延長が実現します。
キュービクルの設置環境に応じた対策は、電力供給の安定性と設備の長寿命化に欠かせません。当社、島田産業は、これまで多様な環境でのキュービクル導入実績を積み重ねてきました。
海岸部、寒冷地、山間部といった特殊な条件下での施工にも精通しており、最適なソリューションをご提案いたします。キュービクルの新設やメンテナンスをご検討の際は、ぜひ当社にお任せください。